折りの所作

 


ライオン

原作者 | 神谷哲史
制作 | 私
分類 | 不切正方形1枚
用紙 | 39 cm
全長 | 19 cm
出典 | 神谷哲史, 『神谷哲史作品集2』, おりがみはうす, 2012

Lion

Designer | Satoshi KAMIYA
Fold | Me
Category | Single Square-paper Folding without Cutting
Paper | 39 cm
Size | 19 cm
Source | Satoshi KAMIYA, Works of Satoshi KAMIYA 2, ORIGAMI HOUSE, 2012


さしぶりにコンプレックス折り紙をつくりました。
会心のでき、という意味では2019年以来...

ここ数年でわかってきたのですが、折り紙にとって大切なことは「紙に触れずに折ること」のようです。
紙を折るという行為は必ず素材を痛めるものだから、必要なところに、必要なつよさだけ加えるのが、「洗練された折りの所作」だというわけです。

言葉にしてしまうと当たり前なのですが、実践しようとすると意外と難しい。
あぁでもないこうでもないと試行錯誤していればすぐに折り筋が集まる部分が弱くなってしまうし、手の油で伸びて綺麗な平面が出なくなる。

自らがすべきことを深く理解し、最小限の作用を及ぼす。

今回のライオンもそういったことを考えながら、なるべく紙に触らないようにしてそっと折りました。
特にこの作品の特徴であるたてがみの仕上げは、少しずつ折ってはテーブルに置いて眺め、折っては眺めをくり返しながら進めました。
結果、必要な部分はシャープでありながら全体としては柔らかい雰囲気になった気がします。

最後に、このblogでは過去2回この作品を取り上げていたのでリンクを貼っておきます。
ぜひこちらも併せてご覧くださいませ。
少しずつ上達している(?)ことがわかっていただけるでしょうか...

2015 | BLUE LION