虎 / Tiger

原作 / Design : 「トラ」 小松英夫 / "Tiger" Hideo KOMATSU
アレンジ / Arrange : cohacugawa (Hayato YOSHITAKE)
用紙 / Paper : 55cm 上質紙 (60g/㎡) + カラペ
折り図 : Diagram : 小松英夫作品集

January 9, 2015


以前、西川さんの虎を 折った際に 「トラを題材としたコンプレックス作品について、縞を折り出すこと自体を目的化しすぎではないか」と書いたので、今度はその縞付きのトラをリアルに造形してみることにしました。
アレンジするのは、最近折り図を手に入れたばかりの小松さんの作品。
すっきりとした見た目ですが、各部のバランスがいいので始める前からうまくいくと確信。

思い立ったらすぐにでも折り始めたいところですが、インサイドアウトの作品はまず紙を作るところから始めなくてはいけません。
なぜなら、表裏が都合よくその作品に合った紙はなかなかないからです。
そこで上質紙にカラペを裏打ちすることにしたのですが、50cmを超える大きさでしかも極薄のカラペをしわなく貼るのは初めてで、コツがつかめていなかったら失敗していたかもしれません。
折り図にしたがって折る作業はスムーズに進みましたが、各部の最終的な造形に悩み、およそ7時間半ほどで完成。

それでは各部の説明を。
まずは頭部ですが、
  • 目の表現
  • 鼻筋の立体感
  • 耳の位置
  • 首の長さの確保
に気をつけました。
目はインサイドアウトで裏を出し、輪郭を整えています。
鼻筋は目に近づくほど幅が狭まるようにし、かつ額に角度をつけました。
耳は、出てくるカドが中心よりなのを外側にずらして造形しています。
トラは首が長いので、それを出せるように顔の毛並みをつなげました。

次に四肢について。
  • どっしりとした重さ
  • ものすごい筋力
が感じられるように立体化しました。
足先がきちんと接地するように調整するのに苦労しました。

最後は胴体と尾です。
  • 肩の筋肉の盛り上がり
  • 縞の太さ
に気をつけました。
トラの縞模様はかなり細いので、そこを意識してみました。
尾は川畑さんのオニヤンマを参考にしていじってみましたが、あまり効果はなかったかもしれません。

これらのうちどれかでも納得していただけるでしょうか。