考え方

翼 1.0

創作: cohacugawa (Hayato YOSHITAKE)
用紙: 29×21cm 和紙


June 16, 2014

Ver. 0.9 を改良してみました。
基本的に32等分であることなどは変わっていません。
大きな変更点は、風切り羽の先端をばらけさせたことです。
これは0.9でもやろうと思えばできたのですが、全体のバランスを見て見送っていました。
初列風切については、写真でいう上端に丸みをつけることで次列風切との区別がより明白になりました。
もうひとつ気をつかったのは、羽の生えている向きです。
大きくは小翼羽を中心として放射状に広がっているのですが、細かく見ると複雑な波形をしているので、それをなるべく再現できるようにしてみました。

この1.0はより写実的な表現に近づいたと思います。
ただ、裏側があまり綺麗でないという弱点もあります。
次の目標としては、風切り羽の切れ込みをより深くする、2種類の風切り羽の境目をくびれさせる、といったところでしょうか。
裏側の処理はだいたい目処がついています。


ところで、この作品は私の折り紙に対しての考え方を反映しています。
それは、折り紙は完成形がすべてであるということです。
折り紙界では「この構造がおもしろい」という具合に、作品はその展開図の特徴について評価されることも多いのですが、個人的にはそれだけではないと思っています。
いやむしろ、紙を扱う技術、紙細工としての折り紙がもっと追求されるべきではないでしょうか。
私自身仕上げに人一倍こだわる質なので、こういう考えを持ってしまいます。

この翼は、純粋に形のみを追求して生まれた作品です。
上で述べたように、あまり突飛なことはしていないので、構造的なおもしろさは少ないでしょう。
そもそも厳密には折りたためないと思います。
でも、これを睨み折り(完成形だけを見て作品を再現すること)するのはそれほど優しくはありません。
芸術作品であるとまでは言いませんが、いつかそう呼んでもらえるように創っているからです。

こういう考え方が広まることを願っています。




追記: SNS等のアイコンをつくりました(July 19, 2014)


(July 31, 2014)


追記: バリエーション的な1.0 a (August 5, 2014)


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