「薔薇」
原作: 川崎敏和
用紙: 15cm / 3cm ビオトープ
いままで何度かご紹介してきた薔薇です。
この作品でははじめに、折りの基準となる22.5°回転したグリッド線を入れるのですが、この線は完成形でも見えてしまうためノイズになっていました。
さらにねじり折りの線など、制作途中で不要になる折り筋も何本かありました。
そこで今回はそのグリッド線だけでなく、完成形に必要ない線をすべて廃し、極限まで本物のバラに近づけることに挑みました。
だいたい達成です。
それでは具体的なところを見ていきます。
まずは大まかな成型方法から。
紙の裏側に定規と分度器を使って必要な線のみを描き、その線で一気に立体化しました。
この線は一度折り筋に沿ってまとめたあと、全部広げて消しています。
続いて細かなオリジナル部分です。
花弁を増やす工程を中心付近でもう一度繰り返し、中心部分の密度を高めました。
またこの工程は、強く折り筋をつけずに紙をやんわりと曲げるようにしています。
ただ、2回することを考えていなかったこともあって、完成形に1本折り筋が出てしまいました。
ここは次回の課題です。
花弁の仕上げについてもいくつか。
すべてを一気にひっくり返すのではなく、別々に曲げることでここでも花弁が多く見えるようにしてあります。
それとこれは以前から試していたことなのですが、もっとも外側の花弁は先端がとがるように両側を丸めています。
実際のバラはこうなっているものが多いからなのですが、わかっていただけるでしょうか。
幾何学的な雰囲気も残した仕上げも好きですが、この路線も発展させていきます。
じつはもうひとつ作りました。
3cm ビオトープ
をつかっています。
100円硬貨にのせてみました。
花弁を増やす変則中割り折りなど、折り図の工程をすべて辿ることができました。
意外にいけたな、という感想です。
以前折った 悪魔 と並べてみました。
これだけ見るとスケールがわからない!?
上の薔薇との比較です。
ロミオとジュリエットの一節。
この作品は ORIGAMI CHALLENGE #4 のお題となっていた作品です。
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