A Shellfish As a Living Thing

アサリ

創作: cohacugawa (Hayato YOSHITAKE)
用紙: 15cm おりがみ

October 11, 2007
貝という対象は、その曲線的なかたち、幾何学的な表面の筋など「殻」の特徴が表現されることが圧倒的です。
そのため必然的に「構造物としての貝殻」とでも言うべき作品が多くなります。

では、「生物としての貝」を表現したければどうすればいいでしょうか?
この作品では、軟体組織である入・出水管、足をつくりだすことで生物らしさを表現しています。
しかしこうした器官まで折り出している一方で、殻に特徴的な部分はほとんどありません。
殻の部分だけ見ても貝だとはわかってもらえないでしょう。
この作品の本質は、アイデンティティに関する発想の転換にあるのです。

創作当時私は中学生だったので、もちろんこんなことを考えながらつくったわけではありませんが、改めて見るとおもしろく感じたので書いてみました。